DIYはずいぶん前からブームが続いていますが、まだ本格的に取り組んでいないよという人も多いのではないでしょうか。
たとえば、庭にウッドデッキを作りたい。エクステリア業者さんに頼んだら、何十万取られるでしょうか。
でも、自分で作れば基本材料代だけで済みます。しかも、今のようなコロナ禍ならできるだけそのような工事での接触も避けたい。
さらに、ウッドデッキを作れば、それに付随してテーブルやイスも欲しくなります。
また、家にはメンテナンスが必要であり、特に多いのは水周りや防水です。
自分で出来ることならそれだけでも維持費の節約にもなります。
今回はDIYをはじめるに当たって「簡単な木工事」を想定し、さらに自分で出来る防水メンテナンスもあわせて用意しておきたいオススメの工具を紹介していきます。
DIYにオススメ工具9選
お金をかけて色んな種類の、立派で楽で良い工具を揃えるに越したことはないわけですが、節約も兼ねてDIYに取り組もうとしてるのに予算が高くては本末転倒しかねませんから、できるだけ低予算を目標にします。
また、今回は工具セットではなく個別に紹介していきます。
工具セットはあるに越したことはありませんが、それなりにお値段もしますし、実際に使う工具は意外と限られるからです。
インパクト・ドライバー
DIYにインパクトドライバーは定番です。必ず必要と言っていいでしょう。
インパクトドライバーはけっして安いものではありませんが、ビスを打ち込むと言う作業はもっとも多い工程になりますので、それをすべて人力ドライバーで手作業するというのは時間も労力もストレスもかかります。
何を作るにしてもほぼビス打ちという作業は発生しますから、1本はインパクトドライバーを持っておくことがオススメです。
インパクト・ドライバーは電動でビスを締める工具ですが、穴を開けるドリル・ドライバーもあります。
いずれもピットという先端部品を目的や寸法によって取り替えます。
インパクトドライバーには充電タイプとコードタイプとがあり、コードタイプのほうがやや安くなっていますが、できれば充電タイプのほうがオススメです。
コードタイプはコンセントに差せばすぐ使えるというメリットはありますが、コードが届く範囲に限られるため屋外での作業には不向きです。
充電タイプだけでも種類は様々あり、使う人や目的用途によってどれがベストかは一概に言えないため選ぶ時は少々苦労しますが、メーカーでいえばマキタやリョービ、パナソニックといった大手にしておくことが無難です。
また、インパクト・ドライバーは非常に便利で必要ですが、場合によっては普通の手動のドライバーが必要なときもありますので用意はしておきましょう。
手鋸(手ノコ)
木材の切断にはいわゆるノコギリが必要です。
DIYに使うノコギリの中でもおすすめなのは、手ノコと言われる、やや小さめで刃を柄に収納できるものです。
昔からある、いわゆる手引きノコギリでも良いのですが、使ったことがあるという人なら刃のカバーを毎回掛け外しする作業が手間だなと思った経験はあるはずです。
なにより、不思議なことに手引きノコギリはカバーがいつのまにか失くなってしまうことがあります。
失くしたからといってカバーを掛けないとすぐ錆び付いてしまうし、切れ味も悪くなります。
また、丸ノコといわれる電動ノコギリなら木材などの切断には非常に楽なのですが、安くないので初心者は手ノコを使ってみて継続的・本格的に続けられそうな場合は購入することをオススメします。
コンベックス(メジャー)
DIYに限らず作業前に必要なのが距離や寸法の測定です。
家庭には洋裁に使うようなビニールや繊維製の巻尺があると思いますが、コンベックスは鉄製などの硬い素材で出来ています。
DIYで測る範囲は住宅規格で2間(1間は約1,800ミリ)程度までなので、長さは5メートルあればだいたいカバーできるでしょう。
プロになると尺寸目盛り付を使いますが、DIYではセンチ・メートル目盛りだけでも充分です。
ほとんどのコンベックスは自動巻き戻りになっているでしょうが、巻き戻りがしないロック機能はほしいです。
差し金
差し金とはL字型になった定規のような工具です。
DIYでは垂直線を引くほか、単に線引きにも使います。
普通の定規や差し金より小さいスコヤでもある程度はできますが、差し金はそんなに高くないので、長手が1尺(30センチ)あるものが1本あるとDIYで非常に便利です。
水平器
水平器は水平や水平や垂直を測る工具です。
レーザーやデジタルなど高精度な工具はきりがありませんが、DIYであれば液体内の水泡で目視確認できる、低価格のもので充分です。
長さはいろいろありますが、30センチの小型のものでも大丈夫です。
ブルーシート
屋外の作業で何日かに渡る場合、あるいはDIYなら週末にしか作業はできないといったことが多いかと思います。
そうなるとタイミングによってはどこかで雨が降ることはじゅうぶん考えられるため、ブルーシートを用意しておくとオススメです。
防水のためにブルーシートを掛けておいて作業中の材料を雨から守らなくてはいけません。
分厚いものではトラックシートや防炎シートもあり、飛びにくくもちろん防水性も高いのですが、作業性を考えればやはりブルーシートが便利です。
ブルーシートにはサイズや厚みにさまざまありますが、基本的にひとりで作業するという前提でいえば、サイズが大きいほど薄くしていったほうがいいでしょう。
ビニール素材のシートとはいえ、厚くて大きくなれば重量が増し、作業性は下がります。
現場の状態によりますが、できるだけ降った雨水が地面へ流れ落ちるようにシートを掛け、あとは風で飛ばないように石やレンガなど重いもので固定することがオススメです。
7.木工用ボンド
どんな作業でも使うという物ではありませんが、ネジやビスの補助的な目的や屋内用の小さい物を作るときに使うこともあり、また日常のちょっとした接着材としてもつかうものですから、小さいものでもひとつ用意しておきましょう。
作業用手袋
作業用手袋は工具と言うほどでもないですが、作業中は怪我を防ぐためにも必ず必要なものです。
もっとも手軽なのはノーマルな軍手ですが、できれば防刃仕様で通気がとれる、専用作業用手袋が望ましいでしょう。
専用作業用手袋であれば1,000円程度でホームセンターやAmazonなどで販売されています。
刷毛
刷毛は撥水剤などの塗料やワックスを塗るときに必要です。
塗る箇所、面積などによって刷毛の大きさは変わりますが、仮にウッドデッキだとしたらかなり大きめ、やや小さめ、その中間、くらいで3本あればいいでしょう。
刷毛は油性用や水性用など塗料の質によって使い分けますが、どちらにも使用可能な多用途用の刷毛もあります。
また、塗料を分けるカップや拭き取り用の布が必要ですが、これは使い捨てになりますから家にあるものや、なくても安いものを買ってこれば間に合います。
防水メンテナンスのDIYにオススメ工具3選
ここからは防水のメンテナンスをDIYするとして、工具を紹介していきます。
家のメンテナンスとしてもっとも頻度と費用がかかるといわれる防水のメンテナンスです。大きくいえば屋根、外壁、ベランダがあります。
各部の施工方法によってばらつきはあるにしても、どれもおおよそ20年を目途にメンテナンスが必要とされています。
このうち屋根と外壁は仮設足場が必要な高所作業になり、DIYでは難しく、やはり業者に頼むのが一般的です。
しかし、ベランダはDIYでも比較的手をだしやすいのに業者に頼むことが多く、ほとんど知られていない盲点といってもいい防水箇所になります。
防水シート
ここでいう防水シートとは、主に屋根工事の下葺き材として用いられているルーフィングのことであり、片面粘着タイプのゴムシートです。
防水シートは全天シートなどとも呼ばれ、耐久性、耐水性に優れます。
厚みは0.8ミリと1ミリのタイプがありますが、できれば1ミリがいいでしょう。1メートル幅で、1本14メートルありますから、14㎡です。
ただし、これはホームセンターのプロショップにも置いていないことが多く、ネットで買うことになります。
1本1万5千円程度しますが、普通のベランダなら重ねなどのロスを含めても、まず1本あれば足りるでしょう。
これをベランダに敷いていくという作業になります。
防水シートの敷き方は水上水下の勾配を考慮し、立ち上がりも考えなくてはいけませんが、慣れれば難しくはありません。
シート表面のノンスリップ加工により、防滑性にすぐれていますので、FRPなどの仕上がりよりむしろストレスがないくらいです。
耐久性は5年程度は大丈夫ですし、傷んできたら張り替えるか重ね敷きでもいいでしょう。
コーキング、ガン
コーキングはセメダインが大きくなったようなもので、主に接着と防水を目的に施工します。
この場合はシートの立ち上がり部分になります。
片面粘着なので壁にも粘着はしますが、時間が経てば剥がれやすいのは事実なので、念のためコーキングしましょう。
コーキングにはシリコン系やウレタン系がありますが、シリコン系がオススメです。
コーキングの色は様々ですし、人目に触れるところではないのでさほどこだわる必要はありませんが、シートが黒なのでブラックかグレー系が無難でしょうか。
あるいは室内のクロス目地にも応用するなら透明かホワイト系でもいいかもしれません。
そして、コーキングを打つときには専用のガンといわれる工具が必要です。
手動式ならホームセンターで数百円で買えます。
他にもコーキングは外壁の目地など応急処置に使えることが多いので、持っていて損はありません。
まとめ
今回の記事ではDIYに必須・オススメ工具を紹介してきました。
他にも、必要に近い、あるといいなという工具なら際限なく出てきてしまいます。
たとえば研磨系の電動サンダー、クランプなど固定系、工具とまではいえない備品としても、作業テーブル、コードリールや延長コード。工具箱も必要になります。
お金をかければいくらでも揃えられますが、そこは費用対効果で考えてください。
ベランダ防水は裏ワザ的ですが、業者に頼むと数十万から費用が必要です。
ベランダは外から見えないので多少失敗してシワが寄っても大丈夫です。
ポイントは既存の防水が傷む前にやること。もし売却するなどの際は剥がしてしまってもいいでしょう。
とにかく自分でやれば予算が2万円以内で大丈夫なため、DIY工具を揃えて頑張ってみてください。
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