結論だけを先に述べると、トイレの水位が低くなる時の1番多い原因は「トイレの詰まり」です。
状態によっては家庭でも対処できますが、10年ほど使用している場合は寿命も近いのでリフォーム業者への相談がオススメです。
トイレの水位が低い原因4選
トイレの水位が低い原因には下記があり、「トイレの詰まり」と「トイレの破損」だった場合は直ぐに業者へ相談した方が良いです。
- 原因1:トイレに紙や便などが詰まっている
- 原因2:排水管に大量の水が流れた
- 原因3:トイレや配管の破損・故障
- 原因4:トイレの水が蒸発している
上記原因の詳細について画像付きで解説します。
原因1:トイレに紙や便などが詰まっている
トイレの水位が低く、匂いもする場合はトイレットペーパーや便が詰まっている可能性が高いです。
実は紙や便が詰まると、小学校の理科実験でお馴染みの「毛細管現象」が発生します。
水へ細い管や細かい隙間のある繊維状物質を付けると、毛細管現象によって水が移動します。
紙や便も繊維状物質なのでトイレに貯まっていなければならない水を吸い取り、下水へ排水してしまいます。
その結果、トイレに貯まっている水も減るので水位が下がってしまいます。
トイレの詰まりは記事後半の解決法で対処できる場合もありますが、不安な場合は業者へ相談してください。
原因2:排水管に大量の水が流れた
他の部屋や近所で排水管へ大量の水が一気に流れると、空気圧によってトイレに貯まっている水も一緒に流れてしまうことがあります。
この現象は下記のようなケースで起きることがあり、一時的な問題であることが多いです。
- マンションなどの集合住宅で誰かが大量に水を流した
- 近くの水道工事により、一気に大量の水が流れた
ただし、近隣住民の行動によっては頻繁に起きる可能性もあるので、不動産の管理会社へ確認することも大切です。
原因3:トイレや配管の破損・故障
トイレの水位が低くなっている場合は便器や補助水管が破損・故障していることも原因として考えられます。
特にトイレは常に水に触れている状態なので、普段通り使ってるだけでも経年劣化によって破損や故障が起きることもあります。
一般的にトイレの寿命は10年〜15年なので、10年近く使い続けている状態で水位が下がってた場合は近くの業者へ連絡することをオススメします。
原因4:トイレの水が蒸発している
数日間、家を開けていただけではあまり変わりませんが、数ヶ月以上トイレを使っていない場合は明らかに水が蒸発していることも分かります。
蒸発が原因であれば普通に水を流すことで通常通りの水位に戻ります。
しかし、水がトイレに無い状態が続くと家の中も臭くなり、下水道から虫が侵入してくる可能性もあります。
もし数ヶ月以上トイレを使わない予定であれば、コップ一杯分の水を追加しておくと匂いや虫を予防できます。
トイレからコポコポ音がする原因
トイレからコポコポと音がする原因には下記があり、やはり詰まりが原因となっていることが多いです。
- トイレに紙や便などが詰まっている
- トイレタンクの故障・不具合
- 排水管の水が逆流する
原因1:トイレに紙や便などが詰まっている
トイレの水位が低い時と同様に紙や便が詰まっていることが原因として考えられます。
シンクや洗面所からも音が聞こえる場合は、より可能性が高いです
紙や便が排水管にこびり付くことで排水管内が狭くなり、水を流した時に排水管内の空気の居場所が無くなります。
その結果、排水管内の空気が外に押し出され、コポコポと音がします。
もしトイレの詰まりが原因だった場合はそのまま放置しておくと、最終的には完全に詰まってしまい、水を流した際に便が溢れてくる地獄絵図になります。
原因2:トイレタンクの故障・不具合
シンクや洗面所からは音が聞こえず、トイレのみから音が聞こえる場合はトイレタンクの故障・不具合も原因として考えられます。
トイレタンクの故障や不具合であれば音によって原因の箇所を推測できます。
音の種類 | 原因の箇所 |
シューーー | トイレタンク内の部品が故障 |
ゴーー | トイレタンクのボールタップ |
ゴンゴン | 排水管が震え、壁にぶつかる |
チョロチョロ | ボールタップやフロートバルブの故障 |
カンカン | 排水管が膨張し、壁にぶつかる |
ボールタップやフロートバルブが原因だった場合は交換することで対処もできますが、それ以外の原因はリフォーム業者に任せなければ対処は難しいです。
原因3:排水管の水が逆流する
雨が降った時にトイレからコポコポ音がする場合は、排水管の水が逆流していることも原因として考えられます。
大雨や台風によって大量の水が排水管へ流れ込むと、排水管内の水や空気が一気に押し出されてトイレからコポコポ音がします。
一時的な原因なのであまり気にする必要はありませんが、雨が止むまではトイレの水を流さないことをオススメします。
もし水を流してしまうと家中の排水口から水が逆流してくる危険性があるため、トイレだけでなく、洗濯や入浴も控えた方が良いです。
【個人でも出来る】トイレの詰まりを解決する方法
トイレの詰まりを個人で解決する場合は必ず新聞紙やビニール袋を用意し、念の為トイレ周りが濡れてしまっても良い状態にしてください。
また、温水洗浄便座などを使ってる場合はトイレがコンセントに繋がっているので感電を防ぐためにも、事前にコンセントを抜いておいてください。
解決法1:ラバーカップ(すっぽん)を使う
個人でも出来る1番簡単な解決法はラバーカップ(すっぽん)を使うことです。
使う時はカップを便器の穴へ付けてゆっくりと押し込み、適度に力を入れて引っ張る動作を繰り返します。
引っ張る力が強すぎると、水が跳ね返ってくるので注意
繰り返していくうちにトイレの詰まりが少しずつ解消し、水がスムーズに流れるようになります。
もしラバーカップを使ってもトイレの詰まりが解消できない場合は「詰まりが酷すぎる」「詰まり以外の原因がある」も考えられます。
上記の場合は個人での対処が難しいため、専門の業者へ相談してください。
解決法2:お湯で詰まりをほぐす
トイレに流しても良い紙や便で詰まっている場合は、お風呂で使う程度の温度に温めたお湯を流すことで詰まってる紙や便がほぐれやすくなります。
紙や便がほぐれれば流れやすくなるため、トイレの詰まりも解消しやすくなります。
ただし、あまりにも熱いお湯をトイレに流すと、便器が破損する可能性もあるので必ずお風呂の温度くらいへ下げてください。
解決法3:中性洗剤を使う
軽度の詰まりであれば中性洗剤を使うことで、トイレの詰まりを溶かすことができます。
家庭の中性洗剤としては食器用洗剤がありますが、中には酸性やアルカリ性洗剤もあるので注意してください。
中性洗剤を使う際は最初にトイレの水位を確認し、水位が高かった場合は標準通りの水位になるまで水を汲み出します。
水位を調整したら食器用洗剤を100cc分トイレの水へ追加し、お風呂の温度程度のお湯を入れて30分くらい放置します。
放置後、水を流してトイレの詰まりが無くなったか確認します。
もし中性洗剤を使っても詰まりが取れない場合は個人での対処が難しいため、業者への相談がオススメです。
解決法4:家庭用パイプクリーナーを使う
Amazonやホームセンターでは家庭用のパイプクリーナーが販売されており、これを使うことでトイレの詰まり物を直接取り除くことができます。
しかし、家庭用パイプクリーナーであっても取り扱いは難しく、トイレを傷つけてしまうリスクもあります。
あまりオススメはしませんが、どうしても使いたい場合はリスクを承知した上で行なってください。