はじめまして。MYOHORP(ミョーホープ)です。
結論だけ先に言いますと、インパクトドライバーとインパクトレンチには下記の違いがあり、用途に合わせて選ぶことが大切です。
- インパクトドライバー:ビスやネジを絞めるために使われる
- インパクトレンチ:ボルトなどの大きいネジを扱う時に使われる
ただし、ビスを取り換えれば両者とも同じような使い方ができるので、幅広い用途で使いたい場合はインパクトドライバーがオススメです。
インパクトドライバーとインパクトレンチはどっちがいい?
まずはインパクトドライバーとインパクトレンチの違いについて簡単に解説していきます。
インパクトドライバーの概要
今回、使用するインパクトドライバーはmakita(マキタ)のTD171Dになります。(価格は本体のみで23200円)
主にインパクトドライバーはビスやネジを絞めるために使われる製品であり、回転と打撃によってビスを締めます。
TD171Dの場合、最大トルク(締め付ける力)は180N•mあり、ビス止めもネジ締めも素早く行うことが出来ます。
商品名 | 最大締付け トルク(N·m) | 締付け能力(mm) 小ネジ | 締付け能力(mm) 普通ボルト | 締付け能力(mm) 高力ボルト | 締付け能力(mm) コーススレッド |
TD171D | 180 | M4~M8 | M5~M16 | M5~M14 | 22~125 |
また、makitaのインパクトであれば回転の強さを4モードから選べるため、今までインパクトドライバーを使ったことがないDIY初心者でも使いやすいです。
先端のビットを取り替えることでタイヤ交換や穴あけ作業も出来るため、1台持っておくだけで幅広い作業が出来ます。
ちなみにインパクトドライバーのビットは上画像のように六角形になっています。
インパクトレンチの概要
今回、使用するインパクトレンチはマキタのTW281Dになります。(現在は廃盤であり、後継機であるTW300Dの価格は本体のみで26500円)
主にインパクトレンチはボルトなどの大きいネジを扱う時に使われる製品であり、基本的に回転力のみでボルトを締めます。
TW281Dの最大トルクは255N•mであり、3モードに切り替えることが可能です。(3モードの詳細は下表の通り)
打撃モード | 回転数(min-1) [回転/分] | 打撃数(min-1) [回/分] |
---|---|---|
強 | 0~2,800 | 0~3,500 |
中 | 0~2,100 | 0~2,600 |
弱 | 0~1,600 | 0~1,800 |
また、インパクトレンチも専用のビットアダプタ(下画像)を取り付けることで、インパクトドライバー用のビットも使えるようになります。
ビットアダプタを付けてもサイズがコンパクトなので、インパクトドライバーによく似ています。
インパクトレンチは車のタイヤ交換にも使用できるので、雪国住んでおり、車の台数が多い家庭は1台持っておくと便利です。
どっちがいい?具体的な違いを検証
ここまでインパクトドライバーとインパクトレンチの性能や用途について解説していきましたが、正直なところ、DIY初心者にはあまり違いがよく分からないと思います。
そこで、ここからは具体的に各製品の違いを確かめるために、DIYでも実際の現場でもよく行われる「ビス打ち」で性能を比べてみます。
ビスは75mmを用います
インパクトドライバーでビス打ち
まずはインパクトドライバーの4モードで順番に木材へビス打ちしてみますが、1番弱い「弱」モードだと木材でもビス打ちは出来ませんでした↓
2番目に弱い「中」モードでも途中までしかビスが入りません。
2番目に強い「強」モードだと約4秒ほどでビス打ちが出来ました。
1番強いモードである「最速」であれば、約2秒でビス打ちが出来ました。
インパクトドライバーの場合は1番強いモードか2番目に強いモードでなければ、ビス打ちは出来ないですね。
しかし、元々ネジ締めやビス打ち用の工具であるため、どのモードでも非常に使いやすいです。
また、今回は75mmのビスを使っているため「弱モード」ではビス打ちが出来ませんでしたが、短いビスであればビス打ちする事も可能です。
インパクトレンチでビス打ち
最後はインパクトレンチでビス打ちをしてみます。
まずは3段階あるモードの中で1番弱いモードでビス打ちをやってみましたが、ビスが入りませんでした。
2番目に弱いモードでビス打ちすると、だいたい10秒ほどかかりました。
3段階あるモードの中で1番強いモードでビス打ちすると、約4秒で出来ました。
一応、インパクトレンチでもビス打ちは出来ますが、インパクトドライバーに比べると明らかにパワーが弱く、時間がかかってしまいます。
インパクトには打撃力があるのでビスも入りやすいですが、レンチは打撃力が低いので時間がかかります
インパクトドライバーよりもインパクトレンチの方が最大トルクは大きいですが、やはりビス打ち用に作られているインパクトドライバーには敵わないようです。
DIY初心者であればインパクトドライバーがオススメ
DIYでも実際の現場でもビス打ちの作業は多いため、初心者はインパクトドライバーを最初に購入した方がオススメです。
もちろん、インパクトレンチでもビス打ちはできますが、そもそもインパクトレンチは回転力がメインです。
そのため、打撃力と回転力の両方を持つインパクトドライバーよりも用途の幅が狭くなる傾向にあります。
自動車整備会社などであれば打撃力が要らないので、インパクトレンチの方が使われます
したがって、今から電動工具を揃えていくのであれば、用途の幅が広いインパクトドライバーがオススメです。